やっと
抜けるような青空、やっと秋らしい穏やかな週末が訪れたような気がします。3度に渡る台風の上陸で、1ヶ月もの間通行止めとなっていた三国峠が、金曜日に開通しました。当日は、開通を待ちわびた車で渋滞ができていたそうです。いつもの年であれば、ピークはとうに過ぎ、雪化粧していてもおかしくない10月の初め、日本一早い大雪山系の紅葉も、私たちのために葉を落とさずに持ちこたえてくれたとしか思えないほど、美しい姿で待っていてくれました。
あと1週間ほどで今年の営業を終えるという高原温泉へ着くと、赤や黄色に色づいた山が辺りを囲んでいました。温泉もよいし、山だけではなく沼巡りの景色も抜群のこの場所は、北海道の中で一番と言っても過言ではないほどお気に入りで、これまでに幾度となく通っていますが、これほど明るく優しい色で出迎えられたのは初めてかもしれません。このまま温泉に入って、紅葉を眺めるだけでも贅沢な時間が過ごせるだろうな、そんな誘惑にかられるほどの景色です。
朝7時をわずかに過ぎたばかりなのに、駐車場はいっぱいでした。多くは沼巡りのコースへ向かったようで、山へ向かう道はとても静かです。黄色い木漏れ日の中を30分ほど進むと、見晴らし台に着きます。写真からは分かりにくいですが、皆が向かった高原沼はこの広い森の中にあります。大きな三脚を担いで向った男性陣も、グループで軽やかに向った女性陣も、きっと歓声を上げながら楽しんでいることでしょう。ここまで賑やかな様子が聞こえてきそうです。
自然の威力によって様々な苦労を背負うことになるけれども、私たちを癒してくれるのもまた自然の大きな力です。地球の懐のような森を眺めていると、心の波がほんの少し穏やかになったのを感じました。
- カテゴリ
- 今週のヒューエンス
- 更新日
- 閲覧数
- 580