セイロンティー
以前お土産に頂いたセイロンティーがとても好評で、先月スリランカを訪れた際のお土産に、同じ紅茶がほしいと社内からも要望がありました。現地では、紅茶に詳しい方が何人もいらっしゃって、興味深い話を沢山聞くことができました。
スリランカの紅茶は世界で一番きれいなお茶と言われているそうです。その理由は、農薬や化学肥料を使う経済的な余裕がないから、とのこと。雑学的知識として受けてしまえば、きれいで美味しいお茶なら沢山お土産に買って帰ろう、で終わる話かもしれません。でも、日本について振り返ってみると、これらを使わずに栽培された農作物は"有機栽培"と区別され、高価な買い物となるのが常です。経済的余裕のないスリランカでは有機栽培の作物が当たり前に売られ、一方、日本ではお金をかけなければ有機栽培の作物を手に入れることができないという事実は、何か鋭く心に刺さるものでした。
ポストハーベストの問題から、普段は食べたいけれども購入をためらってしまうことのあるバナナ、スリランカはバナナもとても美味しいのだそうです。キャンディからコロンボへ戻る道すがらその話を聞き、滞在中に試してみなかったことをとても後悔しました。その地で採れた果物をその場で食べるのに、ポストハーベストなどは無縁のものだと、その時気づいたのです。美味しくて安全な地元の食材が手に入る、それはとてもシンプルなことです。でも日本ではどうしてこれほどまで難しくなってしまったのでしょうか。ここでも、本当の豊かさの意味を考えざるを得ませんでした。
2016年11月14日
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