雪と遊ぶ
通勤途中の小さな公園に、いつの間にかイグルー(雪のブロックを積み上げてできた家)が作られていました。屋根が完成すれば、なかなか立派な別荘になりそうです。誰でも遊べるのでしょうか、気になって仕方がありません。
スノーシューという雪国の強い味方を手に入れてから、冬も外を歩くのが俄然楽しくなりました。真っ白な雪原に足跡を付けていくのは、一番乗りの格別さがあります。スノーシューを履いていても、深雪に思いっきり埋まってしまうことも、転げて起き上がれないこともありますが、いい年をして雪まみれになっている、そんな自分の姿が可笑しくてなりません。はりきって進んでは転び、雪だるまのようになりながらへとへとになるまで歩き、家へ帰ればあっという間に夢の中へ誘われます。街の中のつるつる路面で転んだ時は、例え周りに人がいなくても、顔から火が出そうなほど恥ずかしい思いをするのですが、不思議と雪の中ではそんなことがありません。これは雪の魔法の一つでしょう。空気中の塵を核にして美しい結晶となる雪は、たぶん、ちっぽけな心の塵も絡め取って、一緒に落としてくれているのです。
糠平湖に然別湖、オンネトーに釧路湿原、今年はまだ歩いていない、冬しか歩けない場所が沢山残っています。立春を迎え、しっとりとした雪が降り始めました。まだ遊び足りない今、暖かくなるのはもう少しだけ待ってほしいのです。
2017年02月06日
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