散歩の途中、スズランの可愛らしい白い花の横で、とびぬけてすらりと生えていたのはアスパラガス。どうしてこんなところに、と不思議でならず、近くの家庭菜園から種が飛んでくるのか、はたまた街路樹の花壇で誰かが栽培していたのか、いずれにしても十勝らしい景色だ、と可笑しく思いながら歩いていると、アスパラの生えている花壇はあちらにもこちらにも点在していました。成長するとカスミソウのように細い茎を柔らかに広げ、小さな白い花をつけるアスパラ、実は観賞用だったのかもしれません。
　蒸し暑いアスファルトの上をしばらく歩き、街の中心地に近いグリーンパークに着くと、一転涼しい空気が流れ始めました。若葉から注がれる木漏れ日は清々しく、先ほどまでの暑さを忘れさせてくれます。誰もが気持ちよく走ったり、愛犬や家族、友人との散策を楽しんだりしていました。池の周りを歩き、静かな野草園に入りました。まだオオバナノエンレイソウやニリンソウも咲いています。そして、これから見頃になるオオアマドコロ。クリーム色に緑の裾をあつらえたつぼみはまだ閉じられたまま、大きな葉の下でつつましやかに時を待っています。
　写真を一枚。つぼみばかり見ていて気づきませんでしたが、写り込んだ背景は緑一色です。こんなに美しい場所に立っていたのか、何だかうらやましい。

カテゴリ

今週のヒューエンス

更新日

2017-05-22

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