第10回旋回噴流関連技術セミナー
「北海道は暑いですね!」本州からお越しいただいた参加者の方も驚くような夏日に、第10回の旋回噴流関連技術セミナーが開催されました。
これまでは環境やエネルギーに関する講演がほとんどでしたが、今回は、研究会設立当初から課題として掲げているもう一つのテーマ、「食」について取り上げられました。微生物を利用して、農薬や化学肥料を使わずに作物を生産するという技術を学んでいくと、今私たちが抱えている様々な問題が浮き彫りになってきます。そして、自然界の植物たちが生き生きと育っていく仕組みを利用すれば、過大な労力やエネルギーを投入せずとも、美味しくて安全な作物を生産することができるというシンプルな考え方は、農業の世界だけに限らず、工業の世界や、私たちの排水処理の技術にも通じる大切な事だと感じました。参加してくださった方は、工業の分野に属した方が大多数ですが、講演後や懇親会の席でも、ご講演いただいた先生への質問は途切れることがない様子でした。
食の分野から大いに刺激を受けた会ではありましたが、ご講演後お話しを伺うと、先生は先生で旋回噴流の技術から今抱えている課題を解決するヒントをもらったとおっしゃっていました。そもそも、自然の世界には農業だとか工業だとかといった区別はなく、全てが精巧に過不足なく役割を担っています。自然の仕組みを学ぶということは、そういった関係性を学ぶということでもあり、研究会がそれらを体現できるような場になれれば、と改めて感じました。
2017年07月03日
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