2017年
日曜日、高速道路に入り車が加速し始めると、少し先でキタキツネが横断しようとしているのを見つけました。相手も車に気付き対向車線へ渡ると、続けて対向車線を走ってくる車にも気付き、全力疾走を始めました。太いしっぽで巧みに舵を取りながら瞬時に方向を変え、あっという間に最高速度に達したかと思ったら、私たちの車とすれ違う手前で、ふっと消えるように白い平原へ下っていきました。
2017年がカウントダウンを始めました。時間はどんな人にも等しく流れますが、多くの方が実感するように、時間の長さに対する感覚は年を重ねるごとに違っていきます。新しい刺激を受ける機会が少なくなると、時間は早く過ぎているように感じるそうだと知ると、怒涛のように過ぎた2017年の短さを、少し複雑な気持ちで振り返ってしまいます。全力で走ったからきっと早かったのだと思う気持ちと、慣れによって新しいことを学ぶ機会を知らないうちに失ってしまっているかもしれないという不安が入り混じったものです。
黄金色の冬毛をまとったキタキツネの全力疾走は、とても印象的でした。全身が波打つような躍動の美しさを、久しぶりに見た気がします。全力で走り抜けられる足と、集中する目、そして未知に挑むしなやかな心とを備えれば、きっと自然に美しい姿になっていくのでしょう。それは一朝一夕に手に入れられるものではありませんが、毎日積み重ねれば確実にたどりつける場所のようにも思えます。
2017年も当社を応援してくださった皆様、本当に有り難うございました。皆様の新しい1年が、今年よりももっとよい1年になったと感じてもらえるように、私たちも邁進する所存です。
2017年12月25日
- カテゴリ
- 今週のヒューエンス
- 更新日
- 閲覧数
- 620