純白一点
「あれ、何か間違った場所に降り立ってしまったような・・・?」
「君は誰??」
そんな会話が聞こえてきそうな1枚に、つい吹き出してしまいました。何もかもがせわしない年の瀬、この写真を見たとき、ふわりと軽く温かな空気が流れ込んだ気がしました。
すらりと脚の長いタンチョウたちに囲まれると、白鳥の脚の短さは際立ちます。同じように長い首なのに、その先に細く尖った嘴をもつタンチョウと比べると、白鳥のそれはカモたちと同じように幅広だということに気付きます。白鳥たちだけで水辺に浮いている純白の姿は優雅で美しいのに、陸に上がってタンチョウたちと並んだ途端、なんだか可笑しさがこみ上げてくるというのは、意外な発見でした。絶対的だと思っていた価値も、その置かれた状況により評価が大きく変わることは、決して珍しいことではありません。タンチョウの群れの中の一羽の白鳥は、似て非なるゆえに、そのことをより強く意識させてくれました。
それでもやはり、この地球上で、生き物たちにとって変わらぬ価値をもつもののひとつが水です。豊かで清らかな水は、太古からずっと命の源となってきました。この先、どれほど時代が進んでも、どれほど技術が発展しても、それが変わることはありません。それゆえに、絶対に守らなくてはならないもののひとつでもあります。水事業への関心は、近年特に高まりを見せていますが、世の中がどう動こうとも、私たちはいつもそのことを一番に考える集団でなくてはならないのだと、改めて思いました。
今年も多くのお力添えをいただき、本当に有り難うございました。皆様の温かいお心に報いるよう、これからも一同力を合わせていく所存です。そして、明くる年もまた、皆様にとって良い一年となりますように。
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