恵みの雨
カッコウの鳴き声が聞こえるようになったな、と思っていたら、やはり畑には豆の双葉が並んでいました。カラマツの新緑を背景に縞が織り成す畑の景色は、初夏の空とあいまって胸がすくように気持ちの良いものです。
先週末の熱波の三日後、誰もが望んだ雨が降りました。空に舞い上がった土ぼこりを大地に戻し、そして潤してくれた、本当に恵みの雨です。雪の少なかったこの冬は、3月の中旬には帯広の積雪がほぼゼロとなり、それ以降まとまった雨が降っていなかった大地は、どこもかしこもカラカラに乾いていたのです。今年、自分で植えた野菜の苗には、毎朝のように水やりが必要でした。それでも気温が上がった日は追いつかず、仕事の後も水やりです。スポンジのようにどんどんと水を吸い込む土を見つめながら、これを生業にしている農家の方たちの気持ちはどんなものかと、心が痛みました。大地を等しく潤してくれたたった一度の雨に、皆どれほど救われたか、想像に難くありません。
熱波ほどではないものの、その後も夏日が何日かありました。でも、あの雨の日以来、晴れた朝には露が降りるようになり、水やりの必要はほとんどなくなりました。小さな水の玉をきらきらとまとった葉っぱを眺め、本当に良かったと心から思いました。
2019年06月03日
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