秋色の小道
世の中には、対になっているものが沢山あります。光と影、表と裏、生と死、そして物質と反物質、なんていうものもあります。でも、光がなければ影もなく、裏のない表などもなく、そのどれもが相手の存在がないと、自身が存在しえません。一方で、生物と無生物などという対もありますが、ミクロの世界で比べてみれば、どちらも陽子、中性子そして電子と言うたった3つの物質が見えるばかりです。相手がなければ自分も存在し得ず、切り刻んでいけば等しく同じものに行き着くのであれば、世の中に"境目"というのは存在するのだろうか、という疑問が浮かんできます。
赤とも黄色とも緑とも分け難い、秋色に染まった川沿いの散歩道を歩きました。光と影が混ざり合い、生き続けるものと死に行くものが肩を並べ、無生物の表面を生物が覆っています。境目がないからこそ感じられる美しさが、そこにあるような気がします。ここは帯広版哲学の道、かもしれません。
2019年10月21日
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