花開く
連休前半、気温が29度を超えて一気に満開になった後、大風が吹きましたが、なんとか桜は残っていました。連休最終日、気温は14度に満たない肌寒さで、満開の桜並木も人影はほとんどありません。気持ちよく自転車を走らせたいところでしたが、それにしては少々寒すぎました。暑かったり寒かったり、北海道らしいと言えば北海道らしい春です。
連休中は、桜ももちろんですが、昨年の秋に植えたチューリップが咲くのを、今か今かと待っていました。二日目、昼食を終えた頃、薄曇りの空から一瞬、太陽が顔をのぞかせました。「このまま晴れるかな?」と期待して外を見ると、黄色い花が二つ、ぱっかりと咲いているのに気づきました。慌てて見に行くと、もう一つ、今にも開きそうな蕾があります。これは!とカメラと三脚を用意し、急いでインターバル撮影の準備を整えます。是非とも蕾から花びらが開く過程を撮影したいと思いついたのです。ただ、この日の天気は夕方にかけて下り坂の予報がでていました。撮影を始めてから約2時間、吹く風に冷たさが混じり始めると、それ以上花びらは開くことなく、再び閉じていきました。
チューリップ開花の撮影は、翌日の再挑戦で成功しました。空に浮かぶ雲が時折影を落としていったり、アリが上ったり下りたりする様子を写しながら、最初に中央の一本が咲き、次にその横の蕾も咲き、最後には奥の蕾も開きました。狙っていたのは中央の一つだけだったのに、次々と3つも咲いて、嬉しさも倍です。でも、何より、花が咲くのをひたすら待つなどという時間は、これまで一度もなかったことに気づきました。まとまった休みがあれば、とにかく外へ出かけていくというのが、これまでの常だったからです。動かなければ得られないものも沢山ありますが、じっとしていないと得られないものもあるのだと、改めて知った連休でした。
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