考える力
想像もしていなかった1年が終わろうとしています。今年、何度も心に浮かんできたは、"考える力"を他に委ねてはいけない、ということでした。
人間は、お互いに助け合うことができて、そうして生き残ってきた動物ですが、人間が手に入れた最大の武器でもある"考える力"までも人に頼ることは、自分の命を誰かに預けるということに等しいのではないかと、改めて感じた1年だったからです。災害の現場では、まずは自助、その次に共助と言われますが、この言葉は行動だけに向けられたものではありませんでした。霧に覆われた未来へ進んでいる今、一人一人がすべきことを、できることを、どうしたいかを、自分の力で考えられなければ、周りの人を思いやり、共感し、寄り添うこともままならないのです。
もちろん、自分の考えがいつも正しいとは限りません。考えが見えないこともあります。助けがほしいことも沢山あります。それでも、自らの考えを問い続けることは、これまでに経験したことのない境遇を切り抜けるための一人ひとりの力を、そして、社会全体の力を育んでくれるのではないかと感じます。
この一年を、皆、無事に終えられることに、感謝の気持ちでいっぱいです。そして、すべての方々が、健やかに新しい一年を迎えられることを、心から願ってやみません。
2020年12月28日
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