小学生の壁
学生時代にもっと勉強をしておけばよかったと思う科目は沢山ありますが、少し前に、小学校でプログラミングが必修科目になったと聞いた時は、その授業を受けてみたかったと、心から思いました。何年か前から本とにらめっこをしながら独学で始めた勉強は、遅々として進まず、一向に実践に生かせるレベルまでに達していないからです。講習を受けてみたいと探してみたこともありますが、身近で受けられるのは、子供を対象としたものばかりで、ここでも小学生の壁に当たってしまいました。学生時代よりもさかのぼって、小学生に戻りたいと思ったのは、これが初めてかもしれません。
コンピューターへの構文を、練習で書いてみたり実行してみたりしながら、生き物の体の仕組みを構文に書き表せるとしたら、果たしてどれほどの量になるのだろう、と想像してしまいます。コンピューターは指令文がなければ何も起こりません。指令文が間違っていても、順番が違っていても正しく動きません。一つの指令で一つの変化が起こります。私たちが歩いたり、手を動かしたり、何気なくやっていることも、脳や器官からの指令やフィードバックがあってできていることです。動く仕組みは生き物もコンピューターも同じです。本の一冊や二冊分などではとうてい収まらない量の指令が、日々、自分の体の中で行き交っているのだろうと想像すると、まさに小宇宙だなぁ、とまぶしいような気持になります。
さて、小学校でプログラミングが必修となった背景には、順序立てや試行錯誤、問題解決の力を養うことも狙いとして含まれているそうです。これは、今この歳になってもほしいと思う力でもあります。この勉強で力を養うんだと自らを鼓舞する気持ちが半分、そして、小学生には負けるまい!と大人気無い競争心も、少なからずあったりもします。
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