トンネルの向こう
振り向いたら、長いトンネルが続いていました。新緑に覆われる季節など、林道を通ると「緑のトンネル」などと表現することもありますが、ここは本物のトンネルのように見えます。ヤナギの種類なのでしょうか、道の左右から伸びた細くしなやかな枝が頭上で重なり合い、丸い輪郭を描きながら、ずっと奥まで続いています。風や雨など、自然の力が偶然に造り出したものなのでしょうか。それにしても、こんなにきれいにトンネル状になるものなのか、なんだか不思議でならず、その先につながっている世界もまた、不思議の国なのではないかとさえ思えてきてしまいます。
今年も無事、全員がマラソンを完走しました。参加以降初めて雨模様の空の下で号砲が鳴りました。ゴールする頃には路面は乾いていたものの、参加賞としていただいた十勝の小豆たっぷりの大福が「凍っている?」と思うほど冷えていたのが、一番の衝撃でした。きっと走っている本人たちよりも、給水や誘導、警備など大会をサポートしてくれていた方や応援に駆けつけてくれた方たちの方が、寒さとの戦いだったのでしょう。本当に感謝です!
来年こそはもっと楽しく走れるはずだ、毎年そう思って参加し続けていますが、未だにその境地には至っていません。たった数時間、されど数時間、楽しいと感じるためには相応の(相当な)努力が必要なのだと実感します。私のトンネルはまだ続いている、そう今年も再確認して、長い長い日曜の朝が終わったのでした。