冬の羽
今年も近くの河川敷に、オジロワシのペアがやってきました。数年前から見守って(追いかけて?)います。最初に見つけた年はどちらもまだ若鳥で、昨年見かけたときにはメスはほぼ成鳥の姿でオスはその手前といったところでしたが、今年はどちらも褐色グラデーションの羽をまとった一人前の姿で、いつもの木に仲良くとまっていました。急いでカメラを取りに家に戻りましたが、今回は待ってはもらえず、まだその姿を納めることはできていません。
その代わり、別の川では幼鳥に遭遇する機会がありました。見事なまだら模様の羽です。はて、オジロワシなのか、オオワシなのか・・・。くちばしの色と大きさからは、オジロワシのように見えますが、実はまだ、幼鳥を見分ける自信がありません。
でも、大きな体や鋭い眼、くちばしとは対照的に、羽はとてもなめらかで柔らかそうに見えます。色はまだらですが、その質感に目を奪われます。枝に止まっていると蓑を被っているようにも見える雨覆羽の先がそろっていないのは、長旅の過酷さを物語っているのか、それとも成長途中の若さを表しているのでしょうか。もっと近くに寄って見てみたい、そんな心の距離感はすぐに相手にも伝わり、離れた場所からでもばさりと音が聞こえてきそうなほど大きな両翼を広げ、離れた木へ飛んで行ってしまいました。
彼らがやってくると、気持ちのスイッチが冬に切り替わります。なめらかな羽を持ち合わせていない私は、分厚い防寒着と防寒靴に身を包んで、いつでも外へ飛び出せる準備をしています。